語学参考書ミシュラン

ポリグロット外国語研究所が世に溢れる語学参考書を評価し、良書をご紹介します!

ヴァカーリ『英文法詳論』(丸善・1964年)
丸善も昔はいい本を出していたなあ。半世紀前の著書ですが、今もその
レゾン・デットルを失っていません。最近の軽佻浮薄な出版物をあざ笑う
かのごとき重厚な内容です。タイトルにもかかわらず、内容は、冠詞と関係詞
だけを論じた本で、練習問題もついています。学問の書然とした禁欲的な活字本
で持っているだけでも幸せな気持ちになります。
猪浦の評価:8点(10点満点中)

M・ピーターセン『日本人の英語』(岩波新書18・1988年)

M・ピーターセン『続・日本人の英語』(岩波新書139・1990年)

M・ピーターセン『日本人が誤解する英語』(光文社・2010年)


岩波新書の方はご存知大ベストセラー。タイトルの巧みさもあって、
出版ビジネスとしては成功しているけれども、個人的にはやはりエッセイ本で、
我々の英語学習の悩みに有効なソリューションを与えてくれる本ではない
というのが私の考えです。ただ、怠慢な日本人英語専門家が氏のような視点
から英語を説明してこなかったので、黒船的パイオニアとしての業績を否定
するものではありません。なお、冠詞について割かれているページは全体の
2割程度です。光文社本も同様の内容。
猪浦の評価:3冊とも6点(10点満点中)

熊山晶久『用例中心 英語冠詞用法辞典』(大修館書店・1985年)
用例を収集した力作で、著者の努力に敬意を表するが、初版が
既に30年前であることと、コーパスやネット検索が容易になった現在では、
やや使命を終えた感があると言わざるを得ません。
猪浦の評価:5点(10点満点中)

ランガーメール編集部『THEがよくわかる本』(ランガーメール・1996年)
主として固有名詞につく冠詞のことについて、日本人学習者の体験を通して
観察・記述した小著で、悪書とは言わないが、まあ読まなくてもよいでしょう。
非常に手頃な大きさで466円なので、5年間でなんと8刷を重ねていまして、
出版ビジネスとしては成功例です。
猪浦の評価:3点(10点満点中)

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