語学参考書ミシュラン

ポリグロット外国語研究所が世に溢れる語学参考書を評価し、良書をご紹介します!

秋山登志之『英語の冠詞ミステリー』(南雲堂フェニックス・1995年)
エッセイのような本なので、冠詞の運用をマスターしたい人には何の意味もない
本です。相当高度に冠詞のセオリーを理解した上級学習者がケーススタディ的な
情報をゲットするということなら読んでも意味があります。
猪浦の評価:3点(10点満点中 )

椎名照雄『英語の冠詞ドリル』(ジャパンタイムズ・2007年)
悪い本ではありませんが、副題の「7日間完成」は看板に偽りありです。
ドリルは力作なのですが、著者が金融関係出身の方のためか、すべて
経済・金融系の文章体だけなので、色々なタイプの英語に応用が利かない
でしょう。何よりも、豊富なドリルの割に冠詞の用法や理論的説明が貧弱
すぎます。
猪浦の評価:4点(10点満点中)

石津ジュディス・星加和美『冠詞が使えるルールブック』(ベレ出版・2001年)
ルールが39あるのですが、全く体系的な整理がなされていません。
『ネイティブが教えるほんとうの英語の冠詞の使い方』と同様、
著者に言語学的バックグラウンドがないのは明らかです。

例文がどれも初歩会話で使うレベルの短文ばかりである点も気になります。
論文を英語で書きたい人などには全く役に立たないでしょう。
猪浦の評価:3点(10点満点中)

J・M・バーダマン『3つの基本ルール+アルファで英語の冠詞はここまで簡単になる』(アルク・2014年)
昨年出た本ですが、タイトルを見て笑ってしまいました。3つのルールで冠詞が
使いこなせれば誰も苦労していないわけで、「+アルファ」の部分が300ぐらいの
ルールを指すのではないかと突っ込みたくなりました。これもご多分もれず、
体系的な冠詞の機能に関する説明に成功していません。
猪浦の評価:3点(10点満点中)

A・ブレンダー『チャートでわかる a と an と the』(講談社インターナショナル・2001年)
『ネイティブが教えるほんとうの英語の冠詞の使い方』ほどひどくないが、
本質的には五十歩百歩。著者に多少の知性を
感じるし、
本人も日本人に冠詞をいかに教えるか試行錯誤してきた跡が
見られます。
本の作りも読みやすいですし、練習問題もまあまあ量も手頃。

しかし、ネイティブ著者が書くのものは、どうもしっかりした理論的枠組みを
説明した上での記述に欠けます。読者は結局は、冠詞も「英語的感覚」を
身につけるしかないのかと絶望するでしょう。品詞のことを全く考慮していない
分析方法は???です。
猪浦の評価:4点(10点満点中)

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